
「コア」とは身体の中心部である体幹のことであり、それを構成する骨格や筋肉のことを指します。その中でも特に身体の深部にあり、姿勢を維持している筋肉のことをインナーユニットと呼びます。コアトレーニングとは「コア」を本来の自然な状態になるようコンディショニング(調整)することです。本来の自然な状態とは良い姿勢のことであり、少ない力で効率的に身体を支えています。この状態は姿勢を支えるインナーユニットが効果的に働き、体幹の筋肉が本来の長さを保っています。逆に、不自然な状態とは悪い姿勢のことであり、しっかりと身体を支えることができないため、歪みやねじれが出ています。この状態はインナーユニットの働きが低下し、筋肉が縮み過ぎたり緩み過ぎたりして、本来のバランスが崩れています。コアトレーニングで「コア」の機能を高めると、本来の自然な状態を体感でき、この状態を日常生活で意識すると、自然な良い姿勢になることができます。ところで、筋肉というものは、身体を支えるための筋肉(インナー)と、身体を動かすための筋肉(アウター)に分けられます。インナーとアウターがそれぞれの役割で働いていれば良いのですが、インナーの筋肉の機能が低下すると、アウターの筋肉がインナーの筋肉の分まで身体を支えようと頑張ってしまいます。そうなると、アウターの筋肉ばかりに負荷が掛かり、本来の働きを十分に発揮できません。「コア」をトレーニングして、インナーの筋肉で身体をきちんと支えるようにすれば、アウターの筋肉は身体を動かすことに専念できるので、様々な運動動作において効率的に動けたり、軽やかに動けたりします。


赤ちゃんは誕生の瞬間から肺呼吸を行うために「泣く」ことをします。実は「泣く」たびに「コア」はトレーニングされていて、インナーの筋肉が発達し、身体を支える素地が作られているのです。私達は赤ちゃんの「泣く」ことを呼吸トレーニングとして捉え、コアトレーニングに取り入れています。誕生して初めてのトレーニングが「泣く」ことであり、それ以降、仰向け→寝返り→うつ伏せ→腹這い→四つ這い→膝立ち→立つといった過程を経て、二足歩行ができる姿勢を獲得します。コアトレーニングは人の発達発育をベースにし、かつて自分達が無意識に体験したトレーニングをもう一度やり直して、本来持っている可能性を引き出すことのできるメソッドです。


